【9月議会・代表質問】 不登校の児童生徒への対応 ~不登校対策支援員とは?~

伊丹市の不登校児童生徒数は、小学生では令和2年度109人が令和3年度126人、中学生では令和2年度207人が令和3年度214人と引き続き増加しています。しかし、不登校出現率では令和2年度と比べて小学校が1.16倍、中学校が1.03倍と、全国的な増加傾向を考えると伊丹市は、ほぼ横ばい状態を保っています。その要因は何でしょう?  伊丹市は2020年から「不登校対策支援員」を全ての小中学校に置きました。不登校対策支援員は、別室での個別対応による支援を中心に、心のケアや自主学習のサポート、登校しにくい児童生徒の出迎え等、多岐にわたる支援を行います。  また、学校現場からは「個別支援により児童生徒の登校や在校時間が増えた」「保護者との相談や家庭訪問により、家庭と連携した支援に繋がった」「学校内で組織的に情報を共有し、有効な支援を行えた」といった報告があがっています。  全小中学校に不登校対策支援員を配置している自治体は、非常に珍しいケースです。全国的に不登校児童生徒が増えている中、伊丹市の不登校出現率が兵庫県の平均を下回っている一因は、不登校対策支援員の配置に よる効果が大きいと考えます。

文部科学省の統計で、不登校としてカウントされるのは年間30日以上欠席していることが条件とされ、ギリギリの状態で学校に通っている児童生徒は数字として見えてきません。  不登校は、特定の子どもに問題があることによって起こるのではなく、どの子どもにも起こりうることであり、伊丹市として丁寧な対応を実施することが必要です。財源や人材の確保など課題はありますが、事業の継続ができるように今後も求めていきます。